パーフェクトストーン PERFECT STONE

進化する?スペクトロライト_2

それは東京ミネラルショーの最終日でした。
一人の日本人女性が綺麗にしかも想像を超えた形に研磨したスペクトロライトを持って、私たちの展示テーブルに現れたのです。
聞くと初日にこのテーブルで原石を購入頂きそれを自身のアトリエで研磨加工したとのこと。私もハマライネンさん(ユレマーの前市長)もそのデザインの斬新さびっくりしたのでした。

スペクトロライトの欠点(といっては身もふたもないのですが)は加工しにくいこと。つまりフィンランド産スペクトロライトが他の鉱物やラブラドライトと違うのは複雑な条件が重なってあの不思議な光が出るのですが、やっと一部解明されているのは曹長石と灰長石の結晶とがそれぞれ薄く層状に重なっていること、さらに結晶が繰り返し双晶で、これらの層の厚さが光の可視周波数の波長とほぼ一致すること、更に結晶にチタン鉄鉱や磁鉄鉱の針状の結晶が含まれていてオーストラリアのブラック・オパールのように母岩が黒いために、レインボーの光が際立って見える(以上引用含む)という複雑な石なのです。
唯一無比の鉱物なのに製品化するにはコストが掛かる。
つまり研磨や加工でベストの状態を引き出す彼女の技術はこの石の特性や外からは見えない隠れた美しさを見抜いた「神業」だと思うのです。

しかしその「神業」を見せられた私たちは口をあんぐり。いったいこの女性は誰だろう?
その女性は「コオリネコさん」といって東京の八王子でご自身のアトリエ(加工工房)を持って活動されている宝石クラフトデザイナーなのでした。しかも建築・内外装の3Dパース(よく完成予定図なんてありますよね)技巧者の肩書きも持っているのでした。
「そうか、あの斬新さは普通のカット技工士やましてやマイスター・彫金師から生まれてこないかも知れないな」とも思いました。なんせCAD/CAMまで活用するというのですから。
さっそくショーが終わって私は「コオリネコさん」のアトリエにお邪魔したんですが…またビックリ! 部屋の中には研磨機や機材がいっぱい。それもすべて彼女が調達し、使い易いようにカスタムメイドまたは修理したというんですから(汗)

私はさっそくコラボレーションを申し込んだところ快く引き受けていただきました!
来月初めには「コオリネコさん」が研磨・そして加工したお守り石やアクセサリーの販売を予定しています。
最初のページの画像はみなさまにご紹介する途中経過です。どうぞお楽しみに\(^o^)/

【PERFECT STONE】店主 2010/1/19

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