パーフェクトストーン PERFECT STONE

南フィンランドの黒水晶


もう12月になりました。今年も大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。
この「独り言ブログ」も夏からやっとの更新です。(ツイッターに偏りがちは良くないですね。反省)

まずはお知らせから
日本最大の鉱物・宝石・パワーストーンのイベント「東京ミネラルショー」に出展します。
開催日は12月10日(金)〜13日(月)会場はこちら
パーフェクトストーンとフィンランドのハマライネン氏のテーブルは去年と同じ3階の第二会場でテーブルNo350.351.352です。

出展者案内のリスト名は「あーる企画」です。ご来場の際はどうぞお声をかけてくださいm(_ _)m

それでは今回のブログのテーマは、このたび新規アップもさせていただいた南フィンランドの黒水晶です。
商品はこちら
それはフィンランドの神話に出てくる主人公のような石でした。(ちょっと格好よすぎる出だしですけどオチがあります)

フィンランドの神話「カレワラ」は天地創造の女神「イルマルタル」が身ごもるストーリーから始まります。
でも神話の主人公「ワイナミョイネン」は長い間母親の胎内にいたので生まれた時の容姿はすでに老人でした。その容姿ゆえ人々から嫌われ、愛を告白したアイノという国一番の美女からは去られ(しかも入水自殺という最悪のフラレ方)と最初は散々な登場です。
だけど老ワイナミョイネンは絶大なパワーを持ってカレワラを繁栄させます。カンテレという琴を爪弾き、奏でたメロディーに呪文と歌を乗せると天候や季節を自由自在に操り、強力な神通力は悪者をなぎ倒します。

どこか老ワイナミョイネンとこの石が似ているような気がしてこんな話から始めたんですけど(^^;
というのは今年の夏フィンランドのユレマーでこの黒水晶を初めて見た時の感想が「美しくはない」「でも超個性的」「老人みたい・・・」「でもなんだろうこの感じる得体の知れないパワーは」だったのです(笑)
出品していたコレクター兼業者のT氏はヘルシンキ在住で私の最初の訪問時に面識がありました。
私「フィンランドには水晶ないの?」
彼「うーん あるにはあるけど ロシアみたいな透明のものはないね」「ああそういえばこんなのがあるよ」
私「なにコレ?」(よく見ると黒水晶らしいけど今まで見たことのない色・形)チベット・ヒマラヤの様に美しくは...絶対...ない)
彼「・・・・・・・」(ちょっとムッとしてた)

とりあえず数点仕入れ、持ち帰ってHPにアップすると。あにはからんや即完売でした(驚)
目の肥えたお客様にはよほどの収集欲かパワーが感じられたか(それとも余裕・余興のコレクトか?)
その後多数のお客様からのお問い合わせがあり再度T氏に購入のオファー。すると意外な返事が来ました。
彼「もうない・・・」
私「え〜〜」
彼「だって採掘場は水没したんだよ。地主は水晶が採石の目的ではないし石材の大会社だから僕らにはどうしようもない」
私「悲しい なんとかアクアラングでも使って潜れないか?」
彼「無理言うな」「あっ でもそういえばヘルシンキのMine(鉱山)にあるかも・・・」
その鉱山というのは冗談で彼と彼の友人が所有する鉱物や隕石を置いているアパートの地下室を指していました。早速探してもらうと・・ありました!! それで70点ほどを送ってもらいました(めでたし めでたし)

そんなわけで「採石された産地と今手元に存在する数の希少性」だけはあるこのフィンランド・オリジナルの黒水晶がどのような評価を受けるのかは未知数です。しかし当サイトで初めて紹介させていただく喜びだけではなく、まさしくカレワラ神話の舞台(南フィンランド)で発見された「美しくない老水晶」にとてもロマンを想い老ワイナミョイネンの持つ神通力やパワーを石を通じて感じています。

【PERFECT STONE】店主 2010/12/1

以下拙い知識でのこの黒水晶のプロフィールですm(_ _)mご意見・ご指導をお待ちしています。

○産出地:フィンランド・南スオミ州・キューメンラークソ県ヴィロラハティ市リプシニエミ地区(Lypsyniemi Virolahti Finland)
(付近の座標 60゚32’ 55. 19” N 27゚43’ 11. 93” E)
○産地の地質・産出石:先カンブリア紀ラパキビ花崗岩・カルメンレッド(赤御影石)
○色:ペグマタイト内の自然放射線によるスモーキーまたは黒水晶(モリオン)
○水晶の形状:シード型(先細り)ポイント・板状結晶・平面結晶・両錐水晶・ダブルポイント・セルフヒーリング・蝕像(アイスクリスタル・カテドラル)型など(ブラックトルマリンによる「成長干渉」のように見える水晶もありますがグロスインターフェレンス水晶なのかどうかは判別できません。  ご意見を下さい)
すべて晶洞(ガマ)が崩れた場所から採取されています。
○内包・付着・共生する鉱物:ショール(ブラックトルマリン)・雲母・長石・パイライト・角閃石・鉄分・粘土鉱物など(未確認⇒バライト=重晶石やエジリンなど)

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